夏に流行する手足口病は、子どもがかかりやすく、特別な治療薬がない病気です。大人が感染した場合には、重篤化する傾向があります。
子どもが活発になる夏を健やかに過ごすために、症状、治療方法、予防方法のポイントを親しみやすいマンガで解説してくれるイラストが公開されました。
手足口病から子どもたちを守る方法
ウイルス性の感染症である手足口病は、夏に子供たちの間で流行病気です。
乳幼児から小児までの子どもが発症しやすく、手、足、口に水疱性の発疹が現れ、発熱することがあります。大人も感染することがあり、その場合には、高熱を発して重症化する傾向があります。
特別な治療薬はなく、症状に対処する治療方法のみで、水分と栄養を摂りながら安静にすることが対応の基本となります。数日間で回復することが多いものの、発疹は痛みや痒みを伴うことから、体を掻きむしることで痕が残ることもあります。
手足口病を引き起こす病原体は、コクサッキーウイルスA16、エンテロウイルス71、コクサッキーA10のウイルス3種で、感染経路は、飛沫感染と接触感染のほか、オムツの取り替え時に起きやすい糞口感染です。
そのため、オムツを交換する際は適切な処置が必要になります。
基本的な予防方法は、丁寧な手洗いです。発熱や、強い不快感を伴う水疱性発疹を引き起こす手足口病から子どもを守り、健やかに夏を過ごしていきましょう。
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手足口病とは
◆手足口病とは
・病原体は、コクサッキーウイルスA16、エンテロウイルス71、コクサッキーA10など。
・夏季に流行する。
・感染経路は、飛沫感染、糞口感染、接触感染。
・病原ウイルスは、便、呼吸器から排出される。
・好発年齢は、乳幼児。
・のど(咽頭上皮細胞)、腸内(腸管上皮細胞)でウイルスが増えて発症する。
◆症状
・潜伏期間は3~5日。
・口、手足に発疹が出来る(肘、膝、お尻にも出来ることがある)。
・発症患児の「1/3」に発熱がみられる。
・特別な治療法はないものの、数日で回復する。
◆おうちでのケア
・特別な治療薬がなく、対症療法が治療の基本。
・水分、栄養をしっかり摂って、安静にして過ごす。
・食事がうまく取れない場合は、小児科を受診する。
・ワクチンはない。
・発症しても出席停止期間はなく、元気になったら登園、登校が可能になる。
◆予防方法
・基本は手洗い。
・オムツ交換時などに排泄物を扱ったら、適切に処理する。必ず手を洗う。
※わからない点があったら、小児科医師に相談してください。